犬の鍼灸治療 腰痛治療を応用 ケース13
ケース13 腰痛治療を応用
ミニチュアダックスが一番多かったのですが、
腰が痛いみたいです
と鍼灸治療を希望されるケースが一番でした。
検査を進めながら、または椎間板ヘルニア(腰椎)ではないかと診断されてからなど、段階は様々でした。
初めて相談された時は、もちろんペットの腰痛や椎間板ヘルニアの鍼灸治療の教科書などはありませんから、
何をどうしていいかわからず、鍼灸師だから、なにか知らない??みたいな状況で相談されました。

うーん、人の腰痛治療をする時、どうするか??
そこで、取り入れたのが、骨盤調整をしていく方法です。
初期の頃の腰痛やヘルニア治療は、整形外科的な鍼灸治療の方針でした。
単純な腰痛や、グレード2〜3のヘルニアは、この方法で改善できました。
(画像の鍼の位置は骨盤調整だけではありません)
骨盤の動きを良くするだけで、改善されるケースは、人の場合と同じです。

実は、私が腰痛持ちで、知り合いの鍼灸師に治療をしてもらうこともあったので
それも参考になりました
こうして、思考錯誤をし、臨床を重ね、独自の椎間板ヘルニアの治療法を考えていきました。
おうちでペットに何かしてあげたい時、自分ならどうして欲しいか、そう考えるオーナーさんは多いと思います。
よく、ペットの病氣の治療を受ける時に、これでよかったか?と悩む事がありますが、自分ならどうして欲しいかを基準に選んだものなら、ペットは受け入れてくれます。
そんな時、自分の経験が生きてくるのですよね。
ペットに鍼灸治療をと考えるのであれば、ぜひご自分も受けてみると良いです。
おうちで一緒にお灸をしてみるなど、できそうな一歩からぜひに。
少し話が飛びましたが、人への鍼灸治療からヒントを得たペットへの腰痛治療、その後、股関節形成不全やシニアの歩行の助けにも応用していくことになりました。

(一社)ペット鍼灸セラピー協会代表理事
鍼灸師
1989年より、動物病院にて獣医療に従事。2006年鍼灸師の国家資格取得後、ペットの鍼灸治療の研究を開始。臨床の中で、ペットにとって、ペットオーナーさんが、治療家の一番手でなくてはならないことを痛感。2015年7月一般社団法人ペット鍼灸セラピー協会を設立。獣医師、ペットオーナー指導、ペット鍼灸セラピスト、講師を育成を開始。
ペットへの東洋医学でのセラピーを通して、オーナーさんの心も共にハッピーにすることを目的に活動しています。人、動物などの境なく、感謝、愛、思いやりの心を芽生えさせるきっかけを作り、平和な世界を築く1人でありたいと思います。