犬の鍼灸治療 肝臓機能の治療で便秘が? ケース21

またまた、熊本の竜之介動物病院でのお話
ケース21 肝臓機能改善の治療をしたら、良い便がでるようになって喜ばれたケース
熊本の竜之介動物病院で、肝機能が悪いシェルティのポック君の治療をした事があります。
でも、、、血液検査は頻繁にしない方針でしたので、
どうやって経過を追うのだろう???と思っていたのですが。。。
主な鍼灸治療の内容
レーザー鍼(身体全体)
*こちらの動物病院では、レーザー鍼はオーナーさんがやります
鍼(腎兪、隔兪、肝兪、脾兪)
回想
熊本では、ペットに鍼とかお灸とか、えーーー!っていう環境でした。
ペットオーナーのご夫妻も、そんな感じで、話もはずまない状況でした。

雰囲気をほぐそうと、笑い話をするのですが、
コケシのように無表情で・・・
これ、こちらで初対面の時に、共通する感じが。。。
ポックちゃんはとてもおとなしくて、鍼をいやがることはなかったので、
オーナーさんは、感心してくれてはいたようです。
動物病院の方針で、血液検査を頻繁にはしないということでしたので、
どのように納得してもらえるのかと、心配しました。
私は月1回しか行かれませんでしたが、
別の担当者に施術を引き継いでいたので、週1回で施術を受けていました。
その次の月にお会いしたところ、
”毎日良い便がでるようになった、硬くて諦めて排便しない日があったが、
それがなくなって、氣分がよさそうだ”
とうれしそうに、話してくれました。
それをきっかけに、とてもたくさんお話をしてくれるようになり、
(かなりおしやべりに)
信頼関係も良くなったと思います。
治療を終えて
東洋医学的に、肝機能が悪い=肝(五臓)が悪いとは考えないのですが、
ストレスや、肝臓そのものの病氣があれば、肝の働きに影響がでます。
そして、肝の働きが悪くなれば、脾(消化)の働きに影響がでますので、
便が硬かったのかもしれません。
肝機能自体の経過を追えなかったのは、残念なのですが、
”長期間、肝臓の薬を飲んでいるが、ずっと何も変化がなかったのに、
鍼をして、便の状態が良いことがとても嬉しい”
と喜んでいただけたので、
肝機能もいずれ、何かの変化がみられたのではないでしょうか。
消化の状態が改善されたのは、鍼により氣血が整ったからだと思います。
肝機能が悪い時、おうちで鍼灸セラピーをする場合は?
・ローラー鍼
背中の膀胱経を刺激します。氣の流れを良くして、肝の働きをサポートします。・お灸
腰を温めます。腰は腎のエリア、腎を補うと、腎と相生関係にある肝も整います。
(一社)ペット鍼灸セラピー協会代表理事
鍼灸師
1989年より、動物病院にて獣医療に従事。2006年鍼灸師の国家資格取得後、ペットの鍼灸治療の研究を開始。臨床の中で、ペットにとって、ペットオーナーさんが、治療家の一番手でなくてはならないことを痛感。2015年7月一般社団法人ペット鍼灸セラピー協会を設立。獣医師、ペットオーナー指導、ペット鍼灸セラピスト、講師を育成を開始。
ペットへの東洋医学でのセラピーを通して、オーナーさんの心も共にハッピーにすることを目的に活動しています。人、動物などの境なく、感謝、愛、思いやりの心を芽生えさせるきっかけを作り、平和な世界を築く1人でありたいと思います。